Gutenberg 24.2公開、React 19が既定で有効に

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ブロックエディターの開発版プラグイン「Gutenberg 24.2」が10月14日に公開されました。最大の変更は、React 19 が既定で有効になったことです。ほかに、ノート(Notes)を本文の横の余白に表示する変更や、ナビゲーションのリンク検索の改善、Interactivity API の新しいディレクティブ「data-wp-html」などが入っています。この記事では、テーマ・プラグインの開発者が確かめておきたい点を中心に整理します。

ニュースの概要

WordPress のコア開発チームは2026年10月14日、Make WordPress Core のブログで「What’s new in Gutenberg 24.2?」を公開しました(筆者は Jorge Costa 氏)。同じ日に、GitHub でもプラグインの v24.2.0 が公開されています。

Gutenberg プラグインは、将来の WordPress 本体に入る予定のブロックエディターの機能を、先に試せるようにしたものです。今回の 24.2 は、React 19 を既定で有効にした点で、開発者への影響が大きいリリースです。なお、発表には、どの WordPress 本体のバージョンにこれらの変更が入るかは書かれていません。

Gutenberg 24.2 で何が変わるのか

React 19 が既定で有効に

  • React 19 の実験機能が、既定でオンになりました。ただし、互換性がないと分かっているテーマやプラグインが有効になっているサイトでは、React 18 のままになります。
  • Make WordPress Core の発表では、「Gutenberg」→「Experiments」から無効にできると案内されています。
  • React 18 と 19 のどちらでも inert 属性を扱えるようにする新しいパッケージ「@wordpress/react-inert-value」が追加されました。
  • テーマとプラグインの作者には、動作を確かめて問題があれば報告するよう呼びかけています。

Interactivity API の追加

  • 新しいディレクティブ「data-wp-html」が加わりました。値は asDangerousHTML() で信頼済みと明示したものだけが受け付けられます。
  • ルーター(ページ遷移の仕組み)で、state.navigating と state.initiator を参照できるようになりました。
  • 期限切れになっていた非推奨の動作は削除されました(どの動作かは、変更履歴の該当 PR で確認が必要です)。

編集画面の主な変更

  • ノート(Notes)が、本文の横の余白に表示されるようになりました。オプションメニューの「Notes」から、展開・最小化・非表示を切り替えられます。
  • ナビゲーションブロックのリンク検索が、すべてのコンテンツの種類を対象にし、結果に種類が表示されます。
  • ギャラリーで、手動で選んだ画像にも「並び順」を使えるようになり、デュオトーンにも対応しました。
  • カラムブロックの「カラム数」のスライダーがなくなり、ツールバーのボタンで列を追加する形になりました。
  • 画像エディターに、元の画像に戻す操作が加わりました。
  • スラッグ欄をクリックした後に、新しい投稿が「auto-draft」のスラッグで公開されてしまう不具合が直りました。
  • 約80件の変更で、最小幅・高さ、影、デュオトーン、背景、インデントといったデザインツールに対応するブロックが増えました。

非推奨・削除

  • Badge コンポーネントが非推奨になりました。
  • 非公開の Menu API が非推奨になりました。
  • Notice コンポーネントの自動の読み上げ(アナウンス)が削除されました。

読者への影響

影響が大きいのは、ブロックやエディターの拡張を自作している開発者です。React 19 では、関数コンポーネントの defaultProps、propTypes の検査、文字列の ref、ReactDOM.render など、React 18 で使えた一部の書き方が削除されています(React 公式のアップグレードガイド)。エディター向けのスクリプトで古い書き方を使っていると、Gutenberg プラグインを入れたサイトで表示や動作が崩れるおそれがあります。

Gutenberg プラグインを入れていない一般のサイトには、今回の変更はすぐには届きません。ただ、プラグインで先に試された機能は、のちの WordPress 本体に取り込まれるのが通例です。WordPress 7.2 は10月20日に Beta 1 の予定で、日程はWordPress 7.2は12月8日リリース予定、10月20日にBeta 1にまとめています。

Interactivity API を使ってフロント側の動きを作っている人は、「data-wp-html」と、削除された非推奨の動作を確かめておく必要があります。HTML を差し込む処理は、取り扱いを誤るとクロスサイトスクリプティング(XSS)の原因になります。そのため data-wp-html は、信頼済みと明示した値だけを受け付ける仕組みになっています。

確認すること

  • 検証用サイトで試す:本番ではなく、検証用(ステージング)のサイトに Gutenberg 24.2 を入れ、自作のブロックやエディターの拡張が動くかを確かめます。
  • React 19 で動きが変わらないか:エディターでエラーが出たら、ブラウザの開発者ツールのコンソールを確認します。原因の切り分けには、「Gutenberg」→「Experiments」で React 19 を切って比べる方法が使えます。
  • 非推奨の部品を使っていないか:Badge コンポーネントや非公開の Menu API を使っているコードは、置き換えを検討します。
  • カラムブロックの操作の変化:クライアント向けの操作マニュアルでカラム数のスライダーを説明している場合は、表記の見直しが必要になる可能性があります。
  • 本体の更新は従来どおり:Gutenberg プラグインを入れていないサイトは、本体の更新を従来どおり行えば十分です。手順はWordPressの更新のしかたで整理しています。

筆者の見解

私見では、今回の要点は「既定でオン」そのものよりも、互換性のないテーマ・プラグインが有効だと React 18 のままになる仕組みのほうにあると考えます。配布しているプラグインがこの一覧に載ると、利用者の環境では React 19 で動いていないのにエラーも出ないため、作者が問題に気づきにくくなります。かといって、不具合のたびに「Experiments」で React 19 を切ると、サイト全体が React 18 に戻り、ほかの拡張の確認もできなくなるというトレードオフがあります。拡張の作者は、検証用サイトで実際にどちらの React が読み込まれているかを確かめてから試すのが、7.2 の Beta 1 の前にできる確実な確認だと考えます。

出典(一次情報)

2026年10月15日時点の情報です。

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